海外のホテルでTVerを開いたものの、番組を再生できない。
数年に1回程度ではありますが、海外出張の機会があります。
昨年はアメリカ・サンフランシスコに出張でしたが、その時にこの問題に直面しました。
ホテルのWi-Fiには接続できており、YouTubeも普通に見られます。それなのに、TVerだけが見られません。
後から調べて分かったことですが、原因はホテルのWi-Fiではなく、TVerの動画視聴が日本国内に限定されていることのようです。
TVer公式では、海外では動画を視聴できないと案内しています。
しかも、こうした状況はTVerだけでもないようです。
海外出張では、慣れない英語に一日中気を張ります。ホテルに戻った時くらいは、日本語の慣れ親しんだ番組を見てリラックスしたいのが本音です。
「次回の出張では何とかしてTVerなどの国内のVODサービスを利用したい」
帰国後、強い決意で調べてみると、海外から日本の動画配信サービスへ接続する方法として「VPN」と呼ばれる仕組みを見つけました。
この仕組みを利用すれば、海外でもTVerなどのVODサービスを利用できるのでしょうか。
この記事では、海外出張で実際にTVerを見られなかった体験をもとに、
- 海外でTVerが見られない理由
- 海外出張でVPNを用意するメリット
- スイカVPNを候補にした理由
- VPNを使う前に知っておきたい注意点
を整理します。
海外出張でTVerを見たい切実な理由
数年に一度くらいの頻度で海外出張の機会があります。行き先は毎回同じとは限りません。
見知らぬ土地を訪れるのは楽しくもありますが、一つ大きな問題があります。
それは、お世辞にも「堪能」とは言えない筆者の英語力です。
出張中は毎回、「重要なことを聞き漏らさないか」とドキドキしっぱなしで、業務終了後はいつもへとへとになっています。
唯一心が休まるのが、仕事を終えてホテルに帰ってリラックスする瞬間です。
ディナーのお誘いがなければ、マクドナルドやパンダエクスプレスで夕食をテイクアウトし、ホテルで食べるのが至福の瞬間です。
この時、現地語のテレビでは心が休まりません。
だからこそ、日本国内で見ているいつもの番組が見たいわけです。
eSIMとアクションカメラも重要|海外出張前に準備したもの
今回の出張先はサンフランシスコでした。
英語でドキドキすることはわかっていたので、行く前には現地で困らないようにいくつか準備をしました。
本題に入る前に、どんな準備をしたのかを少しだけ紹介します。
eSIMは7日間・データ無制限を用意

英語に不安がある身には、スマートフォンが生命線です。
現地でつながる回線の確保は最優先の課題といえます。
- 通信量(ギガ)の心配をしなくていいこと
- 料金がわかりやすい(利用状況で金額が変化しない)こと
を基準に捜したところ、Amazonで下記の商品を購入しました。
【アメリカeSIM】7日間 高速データ通信無制限使い放題 T-Mobile回線利用
2,180円
購入すると、接続方法が書かれた説明書が届きます。
eSIMを有効化するには現地からの通信が必要なので、サンフランシスコ到着後に空港のwi-fiに繋いで有効化しました。
このeSIMのおかげで、滞在中、翻訳アプリや地図アプリを心配なく使うことができました。
アクションカメラはトラブルへの備え

もう一つ持っていったのがアクションカメラです。
主な目的は観光地の撮影ではありません。
訪問先の担当者との会話を記録しておくためです。
英語が得意ではないため、大事なことを聞き漏らしてしまう恐怖を和らげるため、できるだけ状況を記録できるようにしておきたかったのです。
撮影はスマホでも良かったのですが、長時間の保持を考えてより小型で持ちやすい形のものを購入しました。
AKASO Brave7 アクションカメラ
動画を回しっぱなしにしておけば、資料写真の撮り忘れがあっても動画から切り出せます。
現地では人に会うたびに動画を撮影して良いかを確認していましたが、断られることはありませんでした。
このカメラがあることで、少し心に余裕ができ、聞くべきことを聞くことに集中できたように思います。
準備はしても、海外出張は思っていた以上に気を使う
eSIMとアクションカメラは実際に役に立ってくれました。
現地の企業訪問時にはこれらが無かったらもっと大変だったと思います。
しかし、英語での生活は仕事中だけではありません。
仕事帰りに立ち寄ったお店でも、レストランでも、道行く人に話しかけられた時も英語です。
移動に使ったメトロでは無賃乗車の抜き打ち検査があり、チケットを持っているのに無駄に緊張してしまいました。
「今の意味で合っているだろうか」
「この返答で失礼になっていないだろうか」
慣れない環境では、簡単なやり取りでも気を使います。
ホテルへ戻る頃には、もう英語を聞きたくないと思うほど疲れていました。
ホテルでTVerを開いたら見られない絶望感
仕事を終えてへとへとの筆者は、タッチパネルで注文できるマクドナルドをテイクアウトしてホテルへ戻り、日本の番組を見ようとTVerを開きました。
ニュースでもバラエティでも構いません。
内容をじっくり見たいというより、慣れ親しんだ番組を観て頭を休ませたかったのです。
ところが、番組を選んでも再生できません。
最初はホテル側のWi-Fiに、動画サービスを制限する設定があるのかと思いました。
しかし調べてみると、Wi-Fiの通信速度やホテルの設備が主な原因ではありませんでした。
海外でTVerが見られない理由は日本国内限定だから

TVer公式のヘルプには、「海外では動画を視聴できない」ことが明記されています。
つまり、海外ホテルのWi-Fiであろうが、海外向けeSIMを使おうが、海外から接続していると判断されれば、基本的にはTVerを見られないというわけです。
私の場合も、インターネット自体は正常に使えていました。
にもかかわらずTVerが見られなかったのは、利用できる地域が限定されているからだったのです。
【画像2:オリジナル図解/海外ホテルのWi-Fi→海外からのアクセスと判定→TVerは日本国内限定→再生できない】
このことに気づいたのは、実は帰国してからでした。
出張当時は、ホテルのWi-Fiにつなぎなおしたり、スマホのテザリングを試しても解決せず、結局諦めて寝るということを繰り返していました。
国内からの接続になる?VPNという解決策
帰国後、海外ではTVerを観られないという“からくり”に気付いた筆者は、この問題の解決策を探しました。
数年に一度とはいえ、また出張の機会があるかもしれないからです。
そうして情報を収集してたどり着いたのが、VPNという仕組みでした。
VPNの仕組み

VPNは、インターネットの出発口と出口の間をつなぐトンネルのような存在です。
利用すると、スマートフォンやパソコンから直接Webサイトへ接続するのではなく、VPN事業者のサーバーを経由して接続します。
本来は海外からのアクセスになるのですが、トンネルの出口が日本国内にあるため、日本国内からのアクセスとして扱われる可能性が高まるわけです。
これがあれば、海外のホテルのWi-Fiからアクセスしたとしても、国内に設置されたVPNサーバーを経由するため、国内からのアクセスとしてサイトにアクセスできるわけです。
この仕組みがうまく使えれば、海外からもTVerなどの動画配信サービスを利用できるかもしれません。
海外出張用にスイカVPNを候補にした理由
VPNという仕組みを使えば、海外から国内の動画配信サービスを利用できそうだということはわかりました。
では、実際にどのVPNサービスを利用すれば良いのでしょうか。
調べてみると、有力な候補が現れました。それが「スイカVPN」というサービスです。
海外から日本の動画配信サービスを使う目的と合っている
なぜスイカVPNなのか。
それは公式サイトで、海外から日本向けの動画配信サービスを利用したい人向けのページが用意されているからです。
スイカVPNが公開しているVOD向けページでは、海外から日本向け動画配信サービスを利用したい人への案内があり、TVerも掲載されています。
海外から日本の動画サービスを利用したい人にとって、スイカVPNは有力な選択肢の一つといえるでしょう。スイカVPNで見られるようになる動画サービスを確認する
TVer側は動作保証外と案内?VPNの注意点
スイカVPNを使えば、海外からでも日本の動画配信サービスを利用できそうです。
ただし、いつでも必ず利用できるとは考えないほうが良さそうです。
TVer側はVPNを使った視聴もサポート対象外で、動作保証はできないと案内しています。
スイカVPN側も、中国など通信規制が変わる可能性のある地域では、予告なく接続が難しくなる場合があると案内しています。
「海外から動画が見られる」と案内している以上、スイカVPN側は一定の自信を持っているのだとは思いますが、状況が変化した場合は、すぐに対応できるとは限らないということでしょう。
使えるかどうかは30日間の無料キャンセル期間で確認できる

通信規制など、その時の状況によっては、VPNを使っても日本の動画サービスを利用できない可能性があります。
この問題を解決するため、スイカVPNは30日間の無料キャンセル期間を設けています。
設定方法も難しいものではなさそうですが、出発直前ではなく、国内にいるうちに申し込んで確認しておく方が良いでしょう。
スイカVPNの料金プラン
スイカVPNには、利用期間の異なる5つの料金プランがあります。
契約期間が長いほど、1カ月当たりの料金が安くなる仕組みです。公式サイトでは、2年プランが月額換算878円からと案内されており、料金に消費税は加算されません。
| プラン | 支払額 | 1カ月当たり |
|---|---|---|
| 1カ月プラン | 1,097円 | 1,097円 |
| 3カ月プラン | 3,144円 | 1,048円 |
| 6カ月プラン | 5,932円 | 約988円 |
| 1年プラン | 11,258円 | 約938円 |
| 2年プラン | 21,094円 | 約878円 |
数日間の海外出張なら1カ月プランが選びやすい
2年プランが最も割安ですが、筆者のように海外出張が数年に一度という人には、長期契約が必ずしも向いているとは限りません。
今回の目的は、海外滞在中に、
- 日本の動画配信サービスを利用する
- ホテルや空港の公共Wi-Fiで通信を保護する
- メールやクラウドサービスを安心して確認する
ことです。
数日から数週間の出張であれば、まずは1カ月プランを選ぶのが分かりやすそうです。
一方、海外赴任や長期滞在を予定している人、国内でも公共Wi-Fiを日常的に利用する人は、1年プランや2年プランを選ぶと月額換算を抑えられます。
動画視聴だけじゃない!VPNのメリット
海外から日本国内の動画サービスを利用できる。
これだけでも大きなメリットではありますが、VPNにはもう一つ大きな利点があります。
それは、通信の安全性を高められることです。
海外の公共Wi-Fiには不安もある

海外出張では、ホテルや空港、カフェなどのWi-Fiを利用する機会が少なくありません。
今回のサンフランシスコ出張でも、到着直後に空港のWi-Fiへ接続し、eSIMを有効化しました。ホテルへ戻ってからは、備え付けのWi-Fiを使ってメールを確認したり、Webサイトへアクセスしたりしています。
こうした公共のWi-Fiは便利ですが、誰が管理しているのか分かりにくい場合や、同じネットワークに多くの利用者が接続している場合があります。
最近のWebサイトやアプリはHTTPSによって通信が暗号化されているものが多いため、公共Wi-Fiを使っただけで直ちに情報が漏れるわけではありません。
それでも、出張先では次のような操作をすることがあります。
- 仕事のメールを確認する
- 社内システムへログインする
- クレジットカードを使って買い物をする
- 航空券やホテルの予約情報を確認する
- SNSやクラウドサービスを利用する
慣れない土地で、管理状況の分からないWi-Fiを使って重要な情報をやり取りすることには、やはり不安が残ります。
VPNを利用すれば、通信経路を保護できる

VPNを利用すると、端末とVPNサーバーの間に暗号化された通信経路がつくられます。
ホテルや空港のWi-Fiからインターネットへ直接接続するのではなく、暗号化された経路を通してVPNサーバーへ接続するため、同じWi-Fiを利用する第三者から通信内容をのぞき見されるリスクを抑える効果が期待できます。
つまりVPNには、
海外から日本向けサービスへ接続するための仕組み
だけでなく、
公共Wi-Fiを利用するときの通信を保護する仕組み
という役割もあるわけです。
もちろん、VPNを使えばすべての危険を防げるわけではありません。
偽のWebサイトにパスワードを入力してしまったり、不審なファイルを開いたりすれば、VPNを利用していても被害を防げない可能性があります。端末の更新や二段階認証など、基本的な対策も必要です。
それでも、海外のホテルや空港で公共Wi-Fiを使う機会が多い人にとって、通信経路を保護できることは大きな安心材料になるはずです。
まとめ|海外出張前にVPNも準備しておけばよかった
サンフランシスコ出張では、eSIMのおかげでインターネット接続そのものには困りませんでした。
しかし、インターネットがつながるからといって、TVerも見られるとは限りません。
TVerは日本国内限定のサービスであり、海外ホテルのWi-FiやeSIMからは視聴できない場合があります。
日中は英語を聞き逃さないように気を張り、円安やチップを気にしながら食事を選ぶ。
マクドナルドをテイクアウトしてホテルに戻り、日本語の動画を見ながら食べる時間は、私にとって唯一ほっとできる時間でした。
だからこそ、TVerが見られなかったことは、思っていた以上に残念でした。
VPNを使えば必ず解決するわけではありません。
それでも、日本のVPNサーバーへ接続でき、公共Wi-Fi利用時の通信保護にも使えるスイカVPNは、海外出張前に試しておく価値のある選択肢です。
特に私のように海外へ行く機会が少なく、現地で設定や問い合わせに苦労したくない人にとっては、日本語で情報を確認できる点も安心材料になります。
次にサンフランシスコや上海へ行くことになったら、今度はeSIMだけでなく、VPNも国内にいるうちに準備しておこうと思います。

